エーラウのブログ

断捨離も終わって

「大地の子」

山崎豊子の「大地の子」をBSで放映していたので、初めて見たみた。

戦後のある中国残留孤児の過酷な人生を描いたこの作品を見ているうちに、

シベリア抑留の悲劇も思い出し、そのことも

もっと知らなくては・・・と思っていたところに

名古屋市博物館でシベリア抑留関係展示会があることをチラシで知り

行ってきた。日本人は、特に将来を担う子供達にもっと

知ってほしい。戦争の恐ろしさを。

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過酷な極寒と、飢えと労苦の中、人々は何を頼りに

生き延びたのか?

アウシュビッツの生き残りの方達のそれも知りたいと思い

色々な本を読んだけど、本当のところは人それぞれでわからない。

家族、子供、恋人・・・それ以外には本人の資質や体の丈夫さか。

やはり、若い人の生存率が高い。

当たり前だが、私のように薬を離せない喘息持ちは生き残れない。

●なぜ、ソ連ポツダム宣言に違反してまでも、戦争後にシベリアに

 日本人を送り込んだのか?

レーニンの指示だった。その後のフルシチョフ

 この件に関しては謝らない)

●なぜ、その保証がいまだにされないのか?

(戦後、1956年の日ソ国交調整交渉のせいだとか。そもそも

 日露不可侵条約を破った国なのに・・・)

●なぜ、戦争後にソ連兵に恥辱を受けた婦人たちは声を上げないのか?

(女性は隠したがり、男性はなかったことにしていた)

 

疑問が少しでも解明するべく、少し調べてみた。

納得したような、しないような気分である。

戦争後は敗戦国である日本政府はあまりにも脆弱で、弱者を守る余裕が

なかったとも受け取れる。そして、恥を外(世間体を気にし)には

出さないという国民性もある。

 

しかし・・・国が推奨して満州に送り出した人々を最後まで

守らないとは、なんと悲しい国家だ。そして、日本人も満州では

現地の人にかなり横暴な振る舞いをしていたので、それも

つけに回った節もある。

(戦後、中国人からの逆襲、リンチ、強奪、強姦が数多くあった)

 

レーニンの政策の怖さは今のプーチンに受け継がれ

毛沢東文化大革命の愚かさは今のチベットウィグル地区への

制圧につながる。

そして、日本国家(政府)への不信はこのコロナ渦でまた

蘇ってきた。

 

怪しい雰囲気が広がる今の世界で、なんとか平和な時代を

創り上げていきたい。一人ではなんともならないが、思いは

いつも心の中に留めておきたい。

そして、若い世代に知ってほしい。教科書にもっと取り上げてほしい。

「戦争の怖さ」を。

 

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ボロボロのシベリア抑留者のコート

下着はシラミが湧いても、脱ぐと凍死してしまうので着込んで寝ていた。

痒くて、一晩中シラミ潰しで眠れなかったそうだ。

手足は凍死でもげたりした。ほとんど餓死寸前の栄養状態だった。

毎日誰かが亡くなっていくという環境だった。特に冬に。

下の展示物を見ていたら胸が苦しくなりましたが、所詮クーラーの

中での見学にすぎません。彼らの本当の苦しさは知る由もありません。

亡くなった多くの犠牲者に心よりご冥福をお祈りいたします。

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手作りの手袋、左端は手作りの麻雀パイ

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擦り切れた防寒具

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